「すごい」「えらい」「うまい」に頼らない


ほめる子育てがよいという考え方があります。「ほめて伸ばしましょう」という主張は、ごもっとも。

しかし「ほめる」にも色々あります。
「すごい」「えらい」「うまい」だけに頼ってほめている人は思いのほか多いのではないでしょうか。
私たちはそれらの言葉だけでほめることを、あまりおすすめしていません。

ある高校生が「親にほめられるために必死で勉強していた」と話してくれたことがありました。
「ほめられないと自分が必要とされないのではないかという不安がいつも心にあった」と思っていたそうです。
他にもそういった声を多く聞きました。大人の何気ない「ほめる」という行為が、子供に大きな影響を与えることもあるのです。

ではどうしたらいいのでしょう。それはとてもシンプルです。
子供の言動や喜怒哀楽を、そっくりそのまま認めてあげること。そこに自分の評価を挟まずに「目の前の事実」を言葉にするだけでいいのです。

「すごい」「うまい」では物足りない…という気持ちは大人こそが知っているのではないでしょうか?

頑張って時間をかけて料理を作ったとき、食べた人がどんなことを言ってくれたら嬉しいですか?
「うまい」に加えて「しっかり出汁がとってあるね」「今日はこのお皿に盛り付けたんだね」と、もう一声あったらきちんと見てくれていると感じて嬉しいですよね。

このように事実をそのまま認めるようなほめ方を続けていくと、自分の表現を楽しみ自分らしさを大事にする子になります。自分らしさは、人間にとってとても大切

しかし「自分らしくやってみて」と言葉で言われていきなりできるようなものではありません。
「ほめる」は、実は「認める」という事。小さな頃からのひとつひとつの”認める”の積み重ねが、自分をつくっていくのです。

そんな風に考えると「ほめる」ことも立派なしつけのひとつであるということに、気づいて頂けるのではないでしょうか。


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2023年11月8日